<0:ご挨拶>
                  皆様はじめまして、こんにちは、お久しぶりです。
                  企画・シナリオの御影です。
                  「アオイトリ」の3年後くらいに再登場するかな? と自分で思っていたのですが。
                  4年後になってしまいましたね。
                  そういうこともあるのでしょう(生き方が適当すぎる人)。
                  
                  いつもなら最初に、会話の掴みとして、この企画が生まれるまでの流れをネタ交じりに語るところですが。
                  今回は後ろのほうにまわします。
                  いやー、話すと長いんですよ(ちなみに最初期に1回、丸ごとリテイクした別企画もあった)。
                  
                  
              
              
                  
<1:はじめに>
                  さて。
                  はじめに、人によっては大きく気にされそうな点を、明言しておきます。
                  最低限の情報を確認したいだけという方は、この項目に目を通せばOKでございます。
                  ライターのコラムは文字が多くて、読むのが大変ですからね。
                  
                  鋭意制作中なので確定事項についてを列記し、それぞれの細かい話を後述します。
                  
                  ●今回の内容は「読み物」成分が強めです。
                    ・過去作との繋がりはありません。
                    ・この作品だけで完結しています。
                    ・ハッピーエンドで後味よく終わります。
                  ●テーマは「世界」と「繋がり」です。
                  ●シナリオは完成済みで「2.3MB(2340KB)」です。
                  ●Hシーンは「全13シーン」です。
                    ・女性キャラは染さん以外とHシーンがあります(全員処女です)。
                    ・開始1~5分でのHシーン、などは今回はやりません。
                  
                  こんなところでしょうか。
                  総CG枚数は確定していませんが、これも内容的に、十分に普通以上になるでしょう。
                  まとめると、数量的にありえないほど多い・少ないという点はないかなと。
                  
                  
              
              
                  
<2:企画シナリオについて>
                  ここから先はコラム自体を読み物として。
                  文字数も気にせずいきませう。
                  長いのです=内容が内容なのと、シナリオ全部を御影が書いているので、他の方のコラムで話してもらいづらい項目が多いもので。
                  
                  ちなみに、ムービーやあらすじ、キャラ紹介は、目にされている前提でお話します。
                  体験版を先にプレイされますと、より理解しやすいとも思います。
                  
                  
                  まず企画全体について。
                  この内容で「王道学園モノのキャラゲーです」と口にしたら、火あぶりですね。
                  実際は「文明が一度失われた後に和風ファンタジーっぽく再構築された世界での、リアル現代の知識をもった主人公の人情話。ポロリもあるよ(腕)」です。
                  いやまあ、エロゲーなのでヒロインのお色気ポロリも標準装備しています。
                  
                  内容を要約すれば「バトル要素のある異世界転生モノ」と近似だと思います。
                  意図してはいなかったのですが、そうなっていますね。
                  リアル世界の未来なので“異世界”ではありませんが。
                  
                  もっと噛み砕くと『リアル現代知識をもった主人公が、文明の衰退した世界で優遇と苦労を同時に味わいつつ、可愛くて純朴で気立てのよい和風美少女たちにチヤホヤされながら世界を救う――クソうらやましいな、ハッピーエンドにはしてやるから主人公は酷い目にあうがよい』ですね。
                  
                  既存の同タイプの作品との違い(良い意味で)は、下記のあたりでしょうか。
                  
                  『舞台が中世レベルにも到達していない(貨幣経済もないぞー)』
                  『能力ありでもリアル思考寄りで技術伝達やバトルをこなすことになる』
                  『学園要素やバイトなどの日常ローテーションがほぼ存在しないので、シナリオの密度が酷いことになっている』
                  『主人公は秘めた力をもっているが、ヒロインと敵がやたらと強いので、勝率がかなり低い=ピンチになっても勝つんだろう、という予測が外れることがありもうす』
                  
                  まとめると、素材の味を活かしつつ理系脳に寄った内容である、ですね。
                  おおむね、いつもの御影とも言えます。
                  ちなみに根幹がひっくりかえるような裏設定はありません(この世界がデータ空間だった、地球じゃなかった、みたいなネタはないです)。
                  
                  オチに繋がる展開や流れは、体験版範囲の情報で立てられるようになっています。
                  もちろん予測されても、特に問題はありません。
                  背後からの不意打ちより、正面からの正々堂々の不意打ちのほうが御影の好みですね。
                  
                  この作品には“希望”と“幸せ”しか残されていません。
                  
                  
              
              
                  <3:シナリオ構造について>
                  さてさて。
                  作品構成の実務的なことも話しておきますと。
                  
                  「クナド国記」のシナリオは「全体がほぼ1本道」です。
                  途中で2箇所だけ別ルートへ流れる選択肢があります。
                  それだけです。
                  最適なヒロイン攻略の順番など考える必要がほぼなく、ストレスフリーでございます。
                  
                  
                  
                  
                  御影の関わった過去作を知っている方には「アマツツミと同じ」で通じますね。
                  そんなものは知らぬ、という方は――HPを制作してくれている方が、このあたりにシナリオ構造の画像を張ってくれていることでしょう(投げっぱなし希望的観測主義)。
                  
                  その画像を見てもらいまして。
                  物語の途中で特定のヒロインルートに入らなければ、時間の流れを保持したまま、最終ルートまで一直線に進みます。
                  エンディングを迎えるのは「優里」「双子(茜と葵)」「春姫」の4人3ルートになります。
                  
                  実際のところ。
                  今回のような縦に繋がっているシナリオ構造では、一般的な作品における“ルート(攻略ヒロイン数)”という捉え方はあまり意味がありません。
                  どちらかと言えば、漫画の話数のような“ブロック”構造ですね。
                  実例、体験版範囲で1ブロック=『(誰かを攻略するということではなく)1つのお話』を描いています。
                  
                  全体で見ると“EDを迎えるルート数は3つ”だが“物語は6ブロックある”ですね。
                  “1ヒロインに物語が2つずつある”とも言えます。
                  プロット(ライターが構築するあらすじ)も6つでした。
                  同じような話が6つではないところがミソですね(親子話、ちょっとSFっぽいの、など種類あり)。
                  
                  正直、御影がこのコラムを書いている時期=シナリオ完成後の現在、鼻血も出ないほど脳内が空っぽになっています。
                  アイデアや知識など、自分にあるものを、ひとまず出せるだけ出し切っているということですね。
                  普段なら、すぐにでも次の作品のネタが浮かぶ企画者なのですが。
                  まあ、数年ごとに1回くらいの集大成的な作品だとは思います。
                  
                  
                  軽い補足をしておきますと。
                  この構造だと「大トリの春姫がメインで、その前にある2つのエンディングはサブなの?」と思われるかもしれません。
                  設定や伏線の回収という意味では、それは事実である、と言えます。
                  まあ、春姫もそうですが、設定の核心にいる“彼女”がいますからね。
                  
                  しかし――
                  そも、1本道のシナリオ内で、それぞれのキャラの大きな見せ場・成長がありまして。
                  ぼやかしつつの実例。
                  優里さんは根性や努力の青春と、個別ブロックでは本作で一番の人情噺をこなし。
                  双子は“戦闘狂の小さい子たちってクソ可愛いよね(ただのライターの本音)”もあり、本作で最大・最速のアクション要素的な見せ場を担って頂いております。
                  
                  で。
                  これはプレイ後にならないと伝わらないでしょうが。
                  今回の作品は、「どのEDを迎えても、その後の世界は同じような状態に収束する」ともしてあります。
                  つまり「物語上で特別優遇されたヒロインはいない」「特定ヒロインはバッドエンドで不遇」などの要素は解消されていることを明言しておきます。
                  
                  
              
 
              
                  
<4:テーマについて>
                  シナリオ全体の構造をお話したところで。
                  もう少し、中身に踏み込みましょう。
                  なお、これ以降を読む「必要」は本当にありません。
                  雑談です――雑談は楽しいですね。
                  
                  本作は「リアル現実世界での学園モノ」のような“わかりやすさ”からは外れています。
                  だからこそ、「内容や展開は娯楽性の高いわかりやすさ」を心がけました。
                  
                  テーマや伏線などの小難しいことを考えなくても、「女の子とイチャイチャしつつ、要所ごとの戦闘シーンや、感情的な盛り上がりシーンを楽しんでもらえる」ということです。
                  それ以外の部分=設定やシナリオへの考察などは、お時間やご興味のある方が、別の角度から楽しんでもらえればと思っています。
                  これも、御影の作品を知っている方には、いつも通りですね。
                  
                  
                  ここで、後述すると言っていた「企画の最初期の流れ」に触れます。
                  そもそも、なぜ、今回のようなファンタジーっぽい世界観になったのか?
                  突き詰めると“企画者である御影の趣味”という一言に収束しますが。
                  それでは説明にならないので細かくいきましょう。
                  
                  まず、この世界観の決定の根っこに、テーマの「世界」や「繋がり」があります。
                  
                  企画の最初期=アイデアを考えている最中のことです。
                  過去作のテーマでは、色々な「人間模様」を扱ってきました。
                  つまり「愛」「意志」「夢」「信念」などです。
                  同じテーマであっても、いくらでも書くべき形のある、王道のテーマ群ですね。
                  そうであるからこそ、世の中には同様のテーマを扱う素晴らしい作品が数多くあります。
                  
                  そこで、御影は思いました。
                  “よし、世にいくらでも素晴らしい作品があるのだから、自分は違うものをやろう”と。
                  頭おかしいんじゃないかな?(一応の疑問文)
                  
                  そこで、上記の不朽のテーマは「人間の心や関係」が主であることを確認します。
                  「人と人との繋がり」です。
                  
                  ここで視野を広げ、その「人」が生きている「世界」に目を向けたわけです。
                  ここで言う「世界」とは、地理・地域的なものだけではありません。
                  「歴史」「神話」「文明」「技術」なども含めた「私たちが生きる世界そのもの」です。
                  「人」だけでなく、その「世界」も主役と捉えたわけですね。
                  
                  そこで、御影は思いました。
                  “よし、次の作品では、0から人類の文明や技術の構造を全部トレースしよう!”
                  “人間同士で争う余裕がなくなるほど、2、3回徹底的に滅んでもらおう!”
                  “なお、和風世界観がやりたいから金属を使えないようにしてくれようぞ(趣味)”
                  
                  こうして「クナド国記」の舞台となる「カント国」や「鉄鬼」が生まれました。
                  そして、御影は1年ほど、リアル世界の各国の歴史や文化をひっくりかえして勉強しだしました。
                  頭おかしい(断定)
                  どうでもよいですが、調べれば調べるほど、やはり古代ローマの発展具合はおかしい(これぞ雑談)。
                  一時期のローマにならって塩を通貨にするというネタも考えたんですが、やめておきました(さらに雑談)。
                  
                  軽いまとめで。
                  「人と人の繋がり」だけでなく「人と世界の繋がり」もテーマであり。
                  そういう内容であるため、タイトルが「戦記」ではなく「国記」となっているわけですね。
                  
                  
              
              
                  
<5:キャラクターについて>
                  物語としてのネタバレにならない範囲で。
                  ライターから見た、登場人物のちょっとした小ネタなど。
                  
                  ・信(主人公)
                  彼の正体と、最後になにを答えとするかは、本編で見てもらいつつ。
                  主人公の感性や知能は、リアル世界でのごく一般的レベルを想定しています。
                  つまり「人並みに臆病で、体面を気にし、責任を面倒くさがる」です。そして「鈍感ではなく、他人に優しく、最後には腹をくくって勇気を抱く」です――リアル世界の一般人とは優秀なものです。物語的な都合による鈍感さはほぼありません。
                  
                  ・春姫
                  品の良い、ふわふわお姫様かわいい。
                  実は妹キャラでもある。
                  スペックとしては主人公よりも頭がよい子です。
                  しかし、脳みそを70~80%ほど使ったあたりで面倒くさくなって、物事を暴力で解決しようとするカントらしさがあったりもします。かわいい。
                  12時間くらいなにも食べないでいると餓死すると思う。
                  
                  ・茜と葵
                  かわいいの権化が双子なので、最高に幸せかわいい×2。
                  恋仲になるときもHも2人とも一緒です――カントには一夫一婦制もないよ、やった!
                  純粋な戦闘能力での最強存在で、まあ、頭はあまりよろしくないですが、そこもかわいい。
                  天才であり、おごらず、へこたれず、物事の結果を素直に受け入れるという意味でも、最高の成長率を誇ります。
                  
                  ・優里
                  純朴すぎてかわいい一般人。
                  イメージボードがくっそかっこいいので、まだ見ていない方は見てきましょう。
                  序盤はツンデレのように見えるかもですが、思ったことを口や顔にすべて出してしまっているだけですね。
                  実際は、存在自体がデレの塊のような優しいまっすぐな子です。
                  スペックという意味では、彼女はすべてにおいて最低です。
                  しかし、誰もが憧れる“強い人間”こそが彼女だと思います。
                  
                  ・夏姫
                  攻略キャラという意味ではなくの、裏ヒロイン。
                  外見デザインが難しいだろうなーと思っていましたが、アサヒナ先生によるデザインが秀逸ですね。
                  夏姫については、多くを語れる段階にないですが、存在自体が哲学みたいなものです。
                  彼女の言葉は、テーマである「世界」そのものが、しゃべっているようなものでしょう。
                  ん? ……そうなると、この世界は意外とお茶目だな。
                  リテイク=没になった最初の企画の、裏ヒロインと裏主人公が、夏姫と彼女の兄の冬人でした。
                  
                  ・YOU
                  主人公が所持している腕輪のお茶目AI――体験版では、ほぼ未登場ですね。
                  声だけの出演です。実体化もHシーンもありません。
                  しかし、だからこそのAI萌えという文化が世の中にはあるのです(性癖もちの企画者談)。
                  
                  ・その他で諸々
                  語りたいキャラはまだいますが。
                  まだ体験版しか公開されていないので、ネタバレ配慮でも省略。
                  語るとヤバイ人もいるもので(主に冬人さん、あなたのことです)。
                  
                  とはいえ。
                  主要キャラ以外も、登場人物の全員が気立てがよく、優しく、よい人たちばかりです。
                  ポイントとしては、鉄鬼という人類の敵以上に、狐面の一般人である彼ら・彼女らこそが、主人公の「敵」ですね(啓蒙という意味で)。
                  
                  ちなみに和風世界観や狐面要素は、近年人気の某鬼退治マンガの影響ではないことを明言しておきます(企画初動は「アオイトリ」直後で、連載すらされていなかったとも言う)。
                  御影の和風趣味の結果であり、狐面は「クロノクロック」でも出ていますね。
                  まあ、日本の神話や宗教的な要素を組み込むと、部分的にかぶる要素は出るものです。
                  
                  
              
              
                  
<6:Hシーンについて>
                  続きまして、Hシーンについてお話ししましょう。
                  パープルさんの直近作に比べて、Hシーンの総回数が減っていることは事実ですが。
                  意図的に減らしたということはなく、単に「その作品の傾向、主人公・ヒロインなどのキャラクターにあったシチュエーションと回数になっている」ではあります(この点は御影も克先生も同意見になっている)。
                  今回の主人公は、恋人が確定していない状態でHするようなキャラじゃないということですね。
                  いや、そも、この点は御影の過去作の主人公2名がおかしかっただけなのだが。
                  
                  で、具体的に今回のHシーンですが。
                  まず、今回の作品は『主人公がヒロインに押し倒されるシチュが多め』となっています。
                  なぜかと問われると――趣味ですね。趣味は大事。
                  
                  設定として、舞台となるカントでは“リアル現代と男女観が逆”というズレが存在します。
                  恋愛でも女性が男性をリードするのが一般的とされています。
                  つまり主人公は、カントの女性陣からすると『愛想がよく下ネタなどを口にして、相手を挑発しているのに、本人は無自覚で隙だらけの異性(美少女枠)』のようなものです。
                  Hシーンでの押し倒され率は75%くらいかな?
                  
                  あとは、能力者特有のHシーンがあったりします。
                  一番わかりやすいもので、言霊使いは「“孕め”」で確定妊娠Hはありだよねとか(やはり1回はやっておくべきだろう)。
                  怪力の優里さんに押しつけられての手コキとか(表情でのエロさも追及してみよう)。
                  燕の脱いだらすごいんですな秘密は、そのうちサンプルCGでお確かめを。
                  他にも色々ありますが、サンプルとして一部内容の提示でした。
                  
                  続けて話しておくべきこととして。
                  Hシーンの内容を「1回ごとメインとなる1シチュはっきりさせる」を今回は考慮しています。
                  前提として、まず技術的なポイントですが。
                  わかりやすい実例、「アオイトリ」あたりはHシーンをちとやりすぎたことがあります(他意なく、「アオイトリ」では、やるべきこととしてやったという話のうえで)。
                  シーンによっては、平均的と思われるHシーンの長さよりテキストが2~3倍は長く(音声フルで聞くと1時間半以上かかる)、相応のCGの物量が投入されていたわけですが――これを“1回”というのを毎回はやれない。原画とCGの人が死んでしまいます。
                  
                  その前提のうえ――ちょっと下ネタになりますが。
                  エロゲーの実用性=自慰のオカズという点を改めて考えたとき(真面目な話)。
                  エロゲーでもAVでも、自慰をする際は『今日はあのシチュ・あのシーンで抜こう』と一定の目途をもって見ると思うのですよ(初回プレイで全シーンで抜くという猛者の方もいるようですが)。
                  このとき、AV=DVDのように早送りを手軽にできる媒体に対し、エロゲーは早送りや巻き戻しに手間がかかるところがある、と考えたのです。
                  特に、上記のように1時間~1時間半コースの内容では“目的のシーンが遠い”と。
                  発射のタイミングが合わないと、シナリオ回想で戻らないといけませんしね。
                  というわけで、今回のHシーンでは「行為ごとのシチュを明確にした内容にしてみた」「シーンの長さの統一を意識した」となっています。
                  
                  
              
              
                  
<7:細かい小話とおしまいのご挨拶>
                  最後に、項目にはしていない細かい点として。
                  
                  OP曲の歌詞で“言霊”“アオイトリ”という単語が登場しています。
                  これは作詞の石川社長の粋な計らいというだけで、過去作との繋がりはないです、と改めて補足。
                  今回のライターが御影だけであることや、内容的に御影が関わった過去3作の集大成的なものなので、作詞に入れてもらえたのでしょう。
                  
                  まあ、繋がりはないですが、『御影の好み』で過去作とかぶっている要素はいくつかあります。
                  そもそもの「テーマ」然り。
                  「桜」や「お面」などの小物然り。
                  お話の展開でも然り=任侠的に、ヒロインに「行かないで」と叫ばれるが振り向かずに去っていく主人公、とか好きなんですよ。
                  このあたりが、意図というより作り手の個性なのでしょうね。
                  
                  ポイントとして「言霊」に触れておきますが。
                  これも、御影が“言霊”という自然宗教要素が好きなので再登場しただけです。
                  具体的には「嘘をつけない」「想いを込めた言葉に力が宿る」というのが、主人公を含めた主要登場人物の義理人情を描くのに好ましい、ということですね。
                  
                  むしろ、過去作の言霊を知っている方には、逆の補足をしないといけません。
                  今回の“言霊使い”は、過去作とは別の能力者と考えたほうがよいレベルです。
                  他者の意志に反して支配する、という使い方は作中でほぼ存在しません。
                  それよりも、自然物や物理法則の支配を平然と行い、消耗もほとんどありません。
                  今回の言霊使いたちは、「アマツツミ」の例の里の人たちが目指している「到達点」に近い位置にいます。
                  
                  
                  さてさてさてさて。
                  最後のご挨拶へ。
                  この文章が公表されてから、発売までの間もあり、しばらくのお付き合いが続きますが。
                  
                  締めの言葉としまして。
                  多くの方に「クナド国記」を楽しんで頂ければ幸いであり。
                  その内容から、ひとりひとりになにかの気づきがあれば、より幸いであります。